サヤ取りの基本

サヤ取りの基本とは? 初心者・アマチュアトレーダーが理解できる始め方

 サヤ取りとは、相関性のある2つの銘柄の価格差(拡大/縮小)を利用して利益を得るトレード技術であり、FX、商品先物、株式、仮想通貨など全ての金融派生商品(デリバティブ)のトレードに利用できます。

サヤ取り(FX取引・商品先物取引・仮想通貨取引・株式取引)

サヤ取りは日本以外でも利用されているトレード技術

 サヤ取りは英語ではArbitrageと表記し、アービトラージと発音します。英語表記があることから分かる通り、サヤ取りの技術は日本だけではなく、世界中で認知されており、アメリカではサヤ取り専門のトレーダーを総称してアービトラ―ジャー(サヤ取りトレーダー/裁定取引専門の投資家)と呼ばれてます。

 サヤ取りに関する著名人及び企業

 1987年公開のアメリカ映画「ウォール街/Wall Street (1987 film)」の主人公であるマイケル・ダグラス(Michael Douglas)が演じたゴードン・ゲッコー(Gordon Gekko)のモデルといわれているアイヴァン・ボウスキー(Ivan Boesky)もサヤ取り専門のトレーダーとしてウォール街で名を馳せておりました。

 エドモンド・ド・ロスチャイルド銀行(Edmond de Rothschild Group)、ロスチャイルド&カンパニー、RITキャピタルパートナーズ(RIT Capital Partners)の3つの巨大な金融グループを保有するロスチャイルド家(Rothschild)やウォーレン・エドワード・バフェット(Warren Edward Buffett)もサヤ取りを行い財を成しております。

 無名ではありますが、地道にサヤ取りトレード技術で生計を立てて生活をしているプロトレーダーは数多く存在します。サヤ取りは古くは江戸時代の米相場の仲買人達から利用されておりますが、現在ではITの普及により、システムトレーダーによる、AIを活用した戦略や、仮想通貨をトレード対象として、異なる取引所での価格差を狙ったトレードも行われてます。

 相関性のある2つの銘柄の価格は連動する為、同じような値動きを行いますので、価格差は一定の値幅で推移しますが、時に一方の銘柄のみ価格変動を起こす場合があります。このとき、2つの銘柄の価格差が例外的に拡大もしくは縮小します。この例外的に発生した価格差はいずれ通常の価格差に戻り、また一定の価格差で値幅は推移するというサイクルを繰り返します。
(通常価格差→例外価格差→通常価格差→例外価格差→・・・)
この例外的な価格差が発生したタイミングで、2つの銘柄それぞれ「売り/買い」の反対のポジションで新規注文を行い、通常の価格差に戻ったタイミングで決済注文を行い、その差益が利益となります。

メリット

  • 例外的な価格差が発生した銘柄をトレード対象とし、通常の価格差に戻ったら決済注文を行うトレード技術である為、新規注文と決済注文のタイミングが明確で単純なので、初心者・アマチュアトレーダーでも理解しやすいトレード技術になります。
  • サヤ取りは通常価格差と例外価格差の差額を狙って利益を得ます。変形した物は元に戻ろうとする力が発生する運動の法則にもあるとおり、例外的な価格差はいずれ通常の価格差に戻ります。その価格差を収益としますので、市場全体が上昇しようが、下降しようが損益には影響しませんので、損失リスクはゼロに近いトレード戦略になります。大きな損失は発生しないという精神衛生上の観点からみてもトレード技術は優れたトレード戦略といえるでしょう。
  • 例外的な価格差から通常の価格差に戻る期間は、数週間~数日の間になりますので、(仮想通貨による取引所間の価格差に狙った取引であれば数秒)短期売買が好みのトレーダーであれば、ベストな投資戦略になります。

デメリット

  • 例外的な価格差が発生すれば、当然多くのトレーダーがその銘柄に殺到し、直ぐに通常の価格差に戻ってしまいますので、他のトレーダーよりも先に例外的な価格差発生した関連銘柄を見つける必要があります。
  • 損失リスクはゼロに近い反面、利益率は低いので、投資資産が少ないトレーダーは薄利になります。投資資産の少ない初心者・アマチュアトレーダーは、トレードを始めた数年はその薄利を地道にコツコツと資産を貯めていく地味で根気を必要とする作業になります。
  • 昨今のトレード技術のIT化により、例外的な価格差が発生したトレード対象とする銘柄の発見は、IT技術の手段を必要となりますので、サヤ取り専門のアプリケーションを使用するか、投資対象銘柄情報を配信するウェブサイトを参考にする必要があります。